父はダービー、ジャパンカップなどGⅠ5勝のスペシャルウィーク。
母は現役時代、阪神3歳牝馬Sを制し、繁殖ではアドマイヤジャパンやアドマイラオーラを輩出した名牝ビワハイジ。
母の父カーリアンという血統。
2008年10月26日京都、のちに5頭の重賞勝利馬が誕生する伝説の新馬戦を、アンライバルド、リーチザクラウンに続く3着。
続く11月15日、京都の未勝利戦を3馬身差の快勝。
続いて抽選を突破し、阪神ジュベナイルフィリーズに1勝馬ながら1番人気で駒を進めました。
道中後方3番手を進んだブエナビスタは、直線で大外から追い上げ、残り200メートルで前の全馬を差し切り、2着馬に2馬身半差の圧勝。
母ビワハイジとの母子制覇を達成し、ただ者ならぬ圧巻ぶりでファンの心を一気に鷲掴み。
この年JRA賞最優秀2歳牝馬に選出されました。
3歳初戦のチューリップ賞を単勝1.1倍の圧倒的1番人気に応え、2着サクラミモザに1と4分の1馬身差で勝利、本番の桜花賞も1.2倍の1番人気で迎えることに。
ここでブエナビスタの前に立ちはだかるのがレッドディザイア。
新馬戦、エルフィンSと2連勝で桜花賞に参戦する最初のライバル。
道中2頭はともに後方集団で進み、ラスト600メートルの上がり勝負に突入。
先に抜け出したのはレッドディザイア。
しかしそれはたった一瞬。
大外から並びかけたブエナビスタがあっと言う間に抜き去ると、メンバー最速の33秒3の末脚で差し切り勝ち。
母の届かなかった桜の栄冠を手にしたのでした。
ブエナビスタはその後オークスも制覇しクラシック牝馬2冠を達成。
2011年の有馬記念で引退するまでの4年間、父スペシャルウィークと同じく多くのライバルたちとしのぎを削り、無事之名馬を体現し、栄冠と惜敗を繰り返しながら主役として君臨。
最後には必ず伸びてくる末脚で負けてもなおその強さを示し、彼女がファンの目に焼きつけた景色は、その名の通りまさしく絶景でありました。
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